褒め殺しや他人の関心に乗せられてしまう罠

ココロのコツ

昨今では、望まない人との人付き合いは無理せず距離を置こうね! という考えは当たり前に言われるようになってきました。
そういう考え方はありがたくて、明らかに迷惑な人からは結構うまいこと距離を置けるようになったのではないかと思います。
でも、自分にとっての害になる相手っていうのはわかりやすいものばかりではない。今回はちょっとそういうお話です。

エネルギーを浪費する、即座に気づきにくい罠

自分のためにならない関係ってどういうものか。
一言で、必要以上に自分が持っているエネルギーを消費してしまう関係。

自分が心からやりたいこと、楽しいと思うことにエネルギーを使えた方がいい。
それが仕事であっても趣味であっても何でもいい。

でも、他人から褒められたかったり、評価されたかったり…「他人に喜んでもらうことがうれしい」とそれ自体は悪い考えではないのだけど、結果として必要以上に引きずられてエネルギーを消費してしまうことがある。

そこがすんなりバッサリといかないところです。
なかなか関係を切れないような相手だって「あの人はいい人ではあるんだけどね」という具合なので全部が全部悪人ではないからです。

褒め殺しの危なさ

言葉ひとつで引き留められてしまうのは案外怖い

褒められることでもっと頑張ろうと思ってしまう。ちょっと甘い罠。
言葉ひとつで引き止められてしまうのは案外怖いことだと思います。

残業代が出ないのに、「いつも頑張ってくれてありがとう」「こういうところがすごく好ましくて助かっている」と言われ、頼まれてつい引き受けてしまう。
認められた気がして、心地よいかもしれないけれど、そこに正当な対価は出ていない。

褒めてるほうも悪気があるわけではないのです。
だからそれが自分にとってあまり良くない結果を生んでいると、なかなか気がづくことができない。
いや、本当はちゃんと気づいているのでしょうが、気がついても離れがたいものがあるという。

自己肯定感が低いと流されがち

褒められて、相手のためにしてあげたくなってしまう。
なんというか、自己肯定感が低いとやっぱりちょっと流されがちになってしまうのかなと。
あるいは、自分がやりたいことがはっきりしていなくて、「このために時間を使う」と明確に決めていなかったりすると、流されたりしちゃうのかもしれない。

でも、人の心はみんな強いわけではない
むしろ、日本人(に限った話ではないかもしれませんが)自己肯定感の低い人の方が多いとさえ思う。

広告やプレゼンテーション、「こういうものがいいよ!」というオススメや感想でさえ、何かに関心を持って欲しいというメッセージになるときがあります。
他人の関心事に目を向かせるため、そのことにエネルギーを使わせてしまうための、そういうものであふれている。そして消耗してしまう。

だから自分の関心を見失いがちになってしまうのは致し方ないかもしれないですね。

自分軸がないと他人の関心事に時間を使ってしまう

その分は怒りと後悔になる

ただ、無駄にしてしまったエネルギーのツケは必ず自分に返ってきます。
その時の自分では自覚できない怒りや苛立ちになって湧き上がることがある。

後悔や怒り、それ自体はとても気持ち悪く、なかなか他人にぶつけることも善良なら簡単にできないことなので悩ましいものです。
でも、「その場から離れるべき」という本心からのメッセージとしてはかなりパワフル。

その場を離れるというサインとして認識する。
自分を正し、何か調子が狂っていることに気がついて、本来あるべき場所に帰るヒントになります。
まずは自分の素直な気持ちに気づくこと。それができれば、ほとんど解決にぐっと近づいたようなものです。

自分のエネルギーと時間はお金のように大切に扱おう

エネルギーや時間は目に見えず、むしろ直視するのが怖いとさえ思う代物です。
無駄にしてしまっているという事実を認めたくない。
だって無駄にしてしまっているのであれば、それは命を浪費していることになってしまうから。

でも、目に見える数字、お金に関しては、節約したり選んだりはある程度できる。
だから自分のエネルギーや時間というものを、お金を扱うように大切にする。

そうすれば、「自分にとってこれは浪費になるか?」「いい買い物にはなってくれるものか?」がより見極められるようになってきます。

おわりに

自分の軸が定まっていないと、悪気はなくともお互いにとって望ましくない関係になってしまうことはあるかもしれません。
進むべき方向が違っても、お互いそれを尊重できたり、時には自分のエネルギーや時間を許せる範囲で楽しくお付き合いする。
そういうバランスが取れるようになってくるといいですね。

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