『人を操る禁断の文章術』の感想とよかったところ

読書

今回は刺激的なタイプのタイトルをした文章術の本の感想です。
実は「参考にする」…というよりも、「まったく自分がしていない考え方に触れたい」という目的で手に取った本です。
最初に余談を持ってくるのもアレですが、序文の「こういう人は本棚に返していいよ」の中に普通に入りましたね。でも読みました。

本の概要

「操る」というとちょっと悪い感じがしちゃいますが、
心理的に人をその気にさせて動かすためのセールスライティングの観点をはじめ、
印象のいいグッドコミュニケーションなメールのやりとりなど日常的に使える知識がわかりやすく書かれた本です。

人間の普遍的な悩みや考え方にも触れられていまして、
そこをうまく絡めることで読み手は自分事として捉えて、動いてくれる…。

抑えるべき7つのポイントは、オーソドックスといえばそうなのだけど、
人間の普遍的な悩みや考え方あるあるな思考なので、そこを改めて知ってみるという点でも発見があります。

この本のよいところ

読みやすく、要点が理解しやすい構成

文章術の本なだけあって、非常に読みやすくて要点が理解しやすい構成になっています。
難しい文章ではなくて、シンプルわかりやすいタイプの文章になっていて、ちゃんと振り返りもある。

すらすらーっと読めてしまうので、逆に「当たり前のことでは?」という感想になってしまう人もいるかもしれないですね。

文章に対するハードル下げ効果が高い

文章術の本をわざわざ手に取ったりするということは、文章を書くことを難しいと考えていたり、もっと何かできるのではないかと思っているからかもしれません。

特に文章が苦手だと思っている方は、難しいことだと構えてしまって、
「しっかり書こう」と思ってしまっている。

でも、「伝えるための文章を書く」という上では「≠きれいに書く」

心理的なハードルを下げるきっかけになるかもしれません。

相手の腰を上げるところまでの文章という目的意識

文章を書くことの意図・目的意識がはっきりしている。

相手を動かすことが目的で、書く側としてはしてもらいたいことがあると。
礼儀だから返事するとかそういう観点ではないわけです。

セールスのメールだったら、お客様に商品を買って頂きたいという流れになる。
「今日はありがとうまた誘ってください」というメールでも、ちゃんと誘いたくなるような文章の書き方をについて書いてある。

他人を動かそうとすると言うとちょっと何か悪いイメージがあったりするかもしれないけど、
自分が何かする上で、それが誰かに対してでも目的がちゃんとあるだろうか?
という問い直しにもなるかもしれませんね。

感想

利用する感に罪悪感がある人なら?

こういうのはタイトル的に抵抗感を覚える人もいると思います。
あえて刺激的な悪いことで目を引くタイトル付けしてるわけですしね。

そこは情報の受け取り方や考え方。
参考にはするけど、利用する気は持たないとか、

 ・要はその気にさせるための伝え方

相手を喜ばせる言葉の言い回しのコツの一種だと思えばいいのかなと。

商売っ気が出ると抵抗感を感じるのかもしれないし、そこにはお金や仕事への観念が乗っかっているものなので。
いくら素晴らしいコツであっても、自分の心がしっくりこないものを使おうとするとちょっと方向性がおかしくなってしまうこともあります。

人によって合う合わないは何にでもある。
それはもう個々抱えるものは別ですから、後に使える! と思った時に使っていけばいい。

おわりに

素直にセールスライティングを学びたかったり、相手をその気にさせたいと考えている人にとっては役立つノウハウ。
そういうのに対して抵抗感のある人にとっても、違う考え方を知るという点ではなかなか面白い本だったと思います。

また、本格的な分厚いセールスライティングの本をいきなり手に取るより、読みやすさ・難しさと実例と考え方のコツのバランスがいいこういう本からはじめるのもよいかと感じました。


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