『新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。』感想とよかったところ

読書

どんな人でも、年齢も関係なく、創造性はある。アーティストとして生きることはできる。
思い込みを捨て、やりたかったことをやるために。
創造性を回復させる考え方と、ワークが盛りだくさんの1冊です。

この本のよいところ

人には誰しも創造性があるアーティスト

この本では、「人は誰しもが創造性を持っており、アーティストである」という祝福が前提になっています。
幼い頃の出来事や家庭環境、あるいは社会的な抑圧の中で、押し込めてしまっているけれど、
いろんな想像を羽ばたかせ、創作活動をはじめていっていいんだよと後押してくれる、そういう本です。

考え方や知識が書かれているばかりでなく、創造性を回復させるためのプログラム・ワークの数々や、習慣としてオススメされているモーニングページなどの紹介もあります。

じっくり取り組める創造性を回復させるプログラム

この12週間の創造性を回復させるプログラムというのは、童心に帰るような内容っていうのも多く含まれてまして、やっていてちょっとニッコリ楽しめるものも多いです。

過去の傷を癒すようなプロセスでおいては、その傷に対して光を当て、白日の元にさらすことで傷を癒していくタイプのプロセスが多い印象でした。
なので、時には過去の事を色々思い返したりすることもあるかもしれませんが、
一つ一つクリアにして行くことで、きっと意味のある癒しになってくるんじゃないかなと。

2冊目について「歩くことで創造的になる12週間の旅」

この本は2冊目がありまして。

こちらはタイトル通り是非散歩しようと散歩に重点を置き、
またアーティストとしてある程度活動をしている人向けの内容になっています。
経験者としてあるあるなトラブル回避の方法がたくさん見られます。

一冊目を終えて、本を気に入って、また12週間創造性を回復させるワークをちょっとずつ進めて遊びたいなという方にはこちらの方もオススメです。

感想

個人的に刺さった本

正直に感想としてはこれに尽きるのですが、個人的にものすごくこの本は刺さった本でして。
人によって、「刺さる本」っていうのそれぞれ違うと思うんですけど、私にとってはこの本がそうだったということです。

書いてある内容に対しても、感覚的に「わかる」と感じることがすごく多く、
この本を手に取った当時、もっともっと創造性が阻まれていた時期でした。
やりたいこと・作りたいことはたくさんあったけど、それに対してなかなか行動ができなかった時期だったんですね。

なので、この本の内容とワークを進めることで実際に人生を進めることができたり、救いの一端になったところはあります。

経験から語られる、アーティストが回避すべきリスクがたくさん知れる

著者がアーティストとして長く活動し、多くの人と交流してきた中で得た経験から語られる、回避すべきリスクとその対処法をたくさん知ることができます。
アーティストじゃなくても普段の人間関係や仕事でも、それは時に本当に起こり得ることとして、事前にその対処法を学んだりすることができる。

こういう苦しい心情や疑心に陥ることがあるとか、
こういう罠のような輩がやってくることがあるとか。

・悪いニュースの妖精:バッドニュースを伝えて気分を下げてくる輩
・塗れ毛布:テンションが下がることを言ってくる輩

こういうのからは距離置いた方がいいなと思うような者に対して、海外の本らしいユーモアある言い回しの紹介があります。

翻訳タイトルがいまいちかも

これはすごく非常に個人的な感想になるのですが。
売るためのタイトルだなぁというのが個人的にはちょっと残念だと思っているところではあります。

というのも、原題である「ArtistWay」
その方が私は好きなんですね。

ある意味、本の中のどこをフォーカスしてタイトルをつけたかという問題ではあります。
「やりたかったことをやる」も間違いではないのは確かですし、その方がきっと広い範囲の方が手に取るだろうから。

ちなみに、翻訳に関しては文庫のサイズの本「今からでも間に合う 大人のための才能開花術」
という2種類あります。
タイトルと翻訳は違うのですが、内容としては同じものです。

ここでも個人的な好みの差はあると思いますが、
私は「ずっとやりたかったことをやりなさい。」の方が、元の英語のニュアンスが残っていて好きですね。文庫版の方がより日本人向けに言い回しが大きく変わっている印象です。

買うなら、文庫版じゃなくて、白くて大きい方がオススメです。
文庫の方は持ち運びがしやすく、電車の中でも読みやすいといったメリットがありますね。

おわりに

ユーモアとアーティストたちへの愛ある書かれ方をした、アーティストのための本です。
ワークも12週間と長く、人生とアートの旅は短期・単発的なものではない。
1度読んでもまた時間をおいてワークをやってみると違った感覚が味わえたり、進歩した自分に気がつける…。
本棚に置いて、じっくり付き合ってみるのにもいい本です。


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