本の概要
占い師のしいたけ.さんの2年ぶりの新刊。
ファッション雑誌VOGUEのウェブサイトで「しいたけ.占い」が1週間毎&年間の下半期・上半期の2回に分けて更新されてます。
一度は見たことあるという方も結構いるのではないでしょうか。

占い師としての経験から多くの人を見ており、人にはそれぞれ運勢の開け方にも違いがある。
自分で掴み取って行く人もいるし、手助けをしていくうちに流されるように居場所を与えられることもある…。
そんなタイプによる違いやコツがたくさん載っている、穏やかな心地で応援してくれる1冊です。
この本のとてもよかったところ
18色カラー診断ができる
まずは自分を知るところから。
その人の特性が出た色というものを診断で知ることができる。
性格診断のYes, Noで10項目から当てはまるものを選んで数える形式です。
多いものほどその色の性質を持っている。
1つが突出してはっきりと出ていることもあるだろうし、複数の色が候補に上がることももちろんある。
色診断系で18あるのは意外と多くて、緑系にしても緑色・エメラルド・ターコイズ・森の色と4色あったりする。
後述しますが、これでより納得のいく形に分かれていたのがちょっと面白かったところでした。
もちろん、こういった色や性格は時期によって変動があるものなので、今の段階では赤だったけど、またやってみた時は黄色が強くなっていたりする。
そういった変化も、長い目で見て楽しむことができるでしょうか。
この本1冊持って、友人や家族など他の人と診断をしてみてワイワイ楽しむのもまたよいかもしれません。
それぞれに合った運の開け方をやさしい語り口で読める
カラー診断の後は、その色が持つ特徴の解説。
各色の特徴、向いていること、運の開け方、どういう時が不調になっているかなどがそれぞれ解説されています。
ひとりの時間が欲しいと思って実行しても、案外それが不調につながってしまったりとか。
それらを知ることで、どうすれば好調の流れに乗れるのかが分かるのは生きやすくなるヒントになります。
不調の時にどうしたらいいかが書かれているので、閉塞感や停滞感を感じている時に読み解いても効果のある本だなと感じます。
やさしい語り口で終始穏やかに応援されているような心地で読むことができるでしょう。
感想
緑と森の色は別なのが「わかる」
緑系が複数……「緑・エメラルド・ターコイズ・森の色」と4種類あるという話を前に書きました。
私は色診断などで緑系が出ることはあるのですが、正直あまり穏やかさや協調性にしっくりくるかというとそうでもなく。
これ、森の色の制作に情熱を燃やして没頭するタイプが非常にそうだと感じまして。「こっちだ」と。
ダントツ10個当てはまったので、そこに区別があったのはまさにぴったりだなといった具合で納得がいったところでした。
ちなみに、18色カラー診断で私の場合の上位3つは「森の色・白・シルバー」でした。
逆にまったく1個も当てはまらないものもあったので、分かってはいたけど向き不向きがはっきりしていて面白い。
診断系はそれだけで楽しめるところがありますね。
小さな発見があること自体が幸運
世間で一般的に見かけるような目立っているような営業の仕方を参考にして、でもうまく結果が出ないというのはよくあるのかもしれない。
自分に合わないやり方をしてしまっているから。
もっと違う形での、その人らしい運の流れ方があると気づくことができる。
そういう意味でもそれこそ小さな発見がたくさんある本だと思います。
営業にしても自分で声をかけて取りに行く人もいるし、自分が好きなように作った作品を公開していたらそれを見た人から声をかけて頂くという場合だってある。
ぱっと見、目立たない形でのやり方っていうのは意外とたくさんあるのかもしれない。
具体的な方法を見知ったわけではないけれど、そんな可能性みたいなものから世界の広がりを感じるきっかけになるかも。
細やかな言動・行動を見直せる
日常の一つ一つの何気ない行動や言葉でも、運が上がる・下がるものというのはやはりある。
「興味ない」という言葉も何気なく使ってしまっていたなぁと、我が身を省みるのに大変役に立ちました。
後半はノートに書かれている有料コラムの記事がたくさん載ってたりします。
参考になるコツがたくさんあって、パラパラと読んでいるだけでもすごく楽しい。
「正しい中指の立て方」とか一見悪そうなこともコミカルに書かれているのがとても生身の人に寄り添っている感じがしますね。
1日のうち1つ些細なことでも自分に100点満点つけてなかったなぁ、などなど。そういえばそうだと思う個所は多い。
それだけ細かい部分で多くの人が自分を追い詰めてしまっているんだろうなとも思います。
こういう小さな意識的な部分でも、楽になることがたくさん増えたらそれはすごくいいことだなと素直に感じる、優しくて面白くてとても良い本でした。