完成しない・完璧主義への対処法

ココロのコツ

物事が進まず完結しない。
そんな理由の1つによく挙がることのある「完璧主義」
今回は完成に漕ぎ着けるために、完璧主義な気持ちにはちょっと休んでもらうコツについてのお話です。

完璧主義は進まない

完璧主義は高いクオリティを求め、多くのことに気がつくけれど、その分終わりを見出すことができずに完成までこぎつけない部分があります。

決まった正解の書類仕事などであればまだよいのですが、自由度が高く定まったゴールがある意味ないとも言える制作活動の場合にはどこまでもこだわり、考え、悩みすぎると本当にいつまでも進まないもの。
そのことに対して考えている時間は長いのに、実際の成果に繋がっていないとまた悩んでしまうループに陥ってしまうこともしばしばです。

その「完璧」はどこから?

あなたの頭の中から。
もしくは、理想的な誰かから。

そのため、その完璧はあなたが行動して実際にできることとは関連がない。
「完璧主義」による考えは現実的にできあがるものとは離れた存在なのです。

どこに悩んで躓いているか?

最初どれから手をつけていいかわからない

物事が進まない時に、そもそもどういう部分に悩んでいるのかを考えてみます。

とっかかりの時点からどれをやればいいのかがわからない場合。
やることが数多く存在していて、複雑なような気がする。
あるいはマルチタスク、複数の物事をやるべきことを抱えているような状態。

そういう時は、②全体像を把握するからやることをリストアップのがオススメです。

作業自体が面倒くさい

もういっそ作業自体がめんどくさい場合。
一言で言えば「億劫、だるい」ですが、面倒くさいにも理由は考えられます。

・ゴールまでの道のりが途方もないと感じている場合
理想が高くなりすぎて完成への道のりが遠く感じてしまっている可能性があります。
・純粋にその作業が好きではない場合
その面倒くささを乗り越えてしたいこと、得たいことの動機を再確認してモチベーションを維持する工夫ができそうです。
また、本当にやる必要があるのかを再確認するいい機会でもあります。
・自分自身のコンディションが落ちている場合
これに自覚できたなら、それはすばらしいことです。
そういう時はおとなしく休憩してリフレッシュした方がいいですね。

最適解を求めてしまう

今は簡単に手順やノウハウを探すことのできるような時代です。
その分、「もっといい答えがあるのではないか」「もっと効率のいいやり方があるのではないか」と一番よい最適な答えを探してしまう。
そのために多くの時間を割いてしまう。

わからなくなったら自分で調べていく習慣はとてもいいものなので、情報を調べる時期と活用の仕方がうまくいっていればOK.

やったことがない場合:実際やってみて知る疑問点が多い

もしも、やろうとしている作業がはじめてだったり、あまり経験がないのに効率のよさを求めてしまっている場合。

ある程度調べてから取り掛かるぶんにはよいのですが、いつまでも本当に進まないのであればさっさと切り上げて進めるのがオススメです。
実際にやってみることで気づく発見がかなり多いので、いくらか下調べで知った中で使わない情報だって出てくる。
最初の疑問点を得るためにも、まずはちょっと手をつけてみるのがいい。

慣れてる場合:きっちり決めてからやるとスムーズ

既に作業をこなしたことがあって、経験がある場合には調べてこなすことには意味があります。
自分の行っている作業のどこが効率が悪く感じているのかを具体的に分かっているはずなので、その場合であれば作業をしながらモヤモヤするよりはきっちり調べてルールを決めてから進めた方が集中できます。

「完成しない」への対処法

結論から言うと、「行動」が完璧主義への最大の処方箋
それでは実際の行動を促すための方法を書いていきます。

①とりあえずでいいから進めてみる

行動に勝るものなしということでまずは手をつける

極端な話をすれば、行動してとりあえずでも完成品として形になったもの以外は全て人目に出なかったもの、ノーカウントであるとも言えます。
最初から世に出す予定でないものであっても、完成しなかった事実は自分の中にずっと残ります。

誰よりも自分自身が自分の行っている作業を見ている。
誰よりも自分自身がやり遂げられなかったことを見ている。覚えている。
自分の時間、すなわち寿命を費やしたものを90%進めたゼロで終わらせたくはないとは思うはずです。

やりかけの方が改善点がわかりやすい

少しでも手をつけてみればどこがわからないのかが具体的になります。
どういう風に進めていけばいいかも分かってくる。
疑問点が具体的であれば、調べるときのキーワードが明確に指定でき、人に訊くときも具体的にここがわからないと伝えることができます。
結果的に疑問解消が早くなるので、効率がよくなります。

最初の一歩が一番腰が重い

動き出す最初が一番エネルギーを使うもの。
エンジンをかける時、立ち上がる時、自転車を漕ぎ出す時、…初めの時が一番重い。

手をつけるのが億劫だと感じていても、その最初の一瞬こそが一番しんどいと割り切ってしまえば、どこまでもやる気のない状態でもいいから手をつけてしまえば後はもうそこまで辛くはないのです。

とりあえず手をつけると続きをやりたくなる

最初の腰の重さを超えてしまえばなんだかんだ続けてしまいます。
今している作業を続けていたい。人間には慣習の習性があります。

・自然と手が進む
・次はこれをしたらいいというのが自然と浮かぶ
・キリのいいところまでやろうと思ったより作業を進められる
・終わらせるまで作業に没頭できる

手を動かしていると、自然とこれらをこなせる感覚になっています。
そのため、本当に最初の一歩を乗り越えるメリットは大きいです。

②全体像を把握する

行動の前に全体像を把握しようというちょっと賢い選択肢です。

【食事バイキングの例】
【×】食事バイキングでとりあえず片っ端からお皿に盛ると全部食べきれなくなる
【〇】食事の内容をぐるっとまずは見てどれを食べたいかを目星をつける
【読書で目次をじっくりと読むメリット】
・作者が言いたいことを把握できている
・スムーズに読める
・自分にとって必要な情報をピンポイントで探せる
これらは全体像を見てから効率よく取りかかる流れになっています。
(バイキングでは人の流れもあるので端から手に取りがちですけどね)

漠然としたイメージをリストアップする

そもそも何をイメージしているのか。
デザインであったり、やるべきことであったり、何があるのかをとにかく自分の頭の中から外側に出力してみる。直接覗くことのできなかった頭の中の代わりにメモへ。デザインやイラストの場合は、ラフや設計図を描き出して改善点を見つけていきます。

やるべきことがたくさんあるように感じていれば、箇条書きリストアップで全部を書き出しましょう。
「頭の中からすべて出す」「総量がわかる」ことがかなり重要です。

・どれだけやるべきことの数があるのか
・どういうイメージがあるのか
・どんな風にしたいという理想があるのか

「書き出してみたら思ってたより複雑じゃなかった」
「もっとこの部分を調べないといけない」
次につながる発見が目に見える形になれば、起こすべき行動がハッキリして動きやすくなります。

③参考になるものを探す

答えが明確なら迷わない

取り掛かろうとしているものが、そもそもどういうものなのかすらハッキリイメージできていない場合には参考になるゴールになるものを探すのも大事。

作り上げるべきものの完成図があれば、その通りに作ればどんな手順の作り方をしても最終的に出来上がるものは同じになるのであれば迷わなくていい。

また参考にしたものは自分自身の頭の中にある不明確な理想とは違い、既に今自分が見ている現実になっている存在なので絵空事の完璧主義よりもずっと現実味があると言えます。

手順が前後しなければ迷わず進みやすくなる

効率が悪くなったり、迷ってしまって進まなくなる現象の原因の1つは手順が行ったり来たりしていることにもあります。
手順が前後しながらその度に「ここはどうやってやればいいのか」と調べたり悩んだりするとまぁそれなりに時間はかかります。

最初のうちは分からないことだらけなので、その都度調べていくのはすごく大事なこと。
なので慣れてきたら、できるだけ手順を前後しないで済むような進め方をしていくように心がけると時間をかけすぎて自分が面倒くさい気持ちにならなくて済むようになります。

自分用の手順書、マニュアルを作って整備する人もいますね。
時々自分が作業しやすいように整えていくのも長い目で見て大きなメリットがあります。

おわりに

完璧主義はより良い作品を作り仕事をしていく気持ちがあるので悪いことばかりではないですが、やはり一つ一つの作業や制作をしっかり完成させて終わらせていくのが大事で充実感のあるよいサイクル。

こだわりがどうも先に進まない方に進まない悪い方に働いている気がしたら、完璧主義な気持ちにはちょっと一旦休んでもらうような進め方をしていくのが処方箋になるでしょう。

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